『介護の仕事って実際きついの?』『一生続けていける仕事なの?』

介護の仕事に興味のある方や将来介護の仕事に就きたいと考えている方は、このような疑問を持つのではないでしょうか?

実際に介護の仕事は『くさい』『きたない』『きけん』の3つの頭文字をとって3Kと呼ばれており、あまり良いイメージを持っていない方が多いようです。(5Kとも言われます)

この記事では、実際に10年間介護職員として仕事に就いていた私の経験も含め、介護の仕事の実態を深掘りし、介護の仕事の大変な面良い面を詳しく説明して行きたいと思います。

まずは、介護の仕事で大変な面からご紹介したいと思います。

● 人間関係でストレスを感じやすい環境である

私が介護の仕事をしている時にとてもストレスを感じやすい環境だと感じていました。その理由について3つご紹介したいと思います。

①人間関係が密である
なぜ、介護の仕事が密になり易いか私なりに考察してみました。
介護の仕事は、ざっくりと仕事の割り振りは決められているものの、人間相手の仕事なので状況に応じて動くということがほとんどです。決められた固定の仕事をこなしながら、状況に応じて歩行が不安定なお年寄りの補助に入ったり、トイレの介助に入ったりします。
そのため、少ない職員の人数に対し大勢のお年寄りの介助をする、職員同士、声を掛け合ったりタイミングを合わせて協力しなければ成り立ちません。
この、臨機応変に、尚且つ密な協力をしなければ仕事が成り立たないという構図が人間関係が密になる原因なのではないかと思います。

協力がスムーズにいけば良いのですが、人それぞれ考え方、やり方も違うのでうまくいかず歯痒く感じてしまうことが出てきます。
また、人材不足で人材の質の低下が顕著です。そのため、上司にあたる管理職についている職員も質の低下が見られることは否めません。職場の環境を整え、しっかりとした職員の教育職務の規定など出来ていない職場が多いため、依然改善される余地がありません。

②人材不足のため人材の質の低下が見られる

近年介護職員の不足は問題になっています。私が一緒に働いた同僚は多くはとても優しく気が利く方でした。しかし、今まで会ったことのないほど個性的な方も一定数いました。その一定数が介護の仕事では多いような気がします。

③仕事の量が偏る
①の人間関係が密であるということにも繋がりますが、仕事の分担がざっくりしていることによって、よく気が付く人の仕事量が増え負担がかかります。
気がつかない職員は仕事量が少ない。しかし、仕事ができるからといって給料が高くなるわけでもなく、理不尽な状況になり、悩む介護職員も沢山いらっしゃいます。

 

● 生活リズムが崩れやすく、体力勝負の仕事である

介護職は、お年寄りをベットから車椅子に移乗するなど身体的なお手伝いをするというイメージがあるのではないでしょうか?
実際に、トイレ介助・入浴介助など技術と力を使ってお手伝いすることは多くあります。腰を痛めてしまう職員も大勢です。
しかし、力だけでなくあちこち走り回っている状況なので持久力も必要になってきます。

また、夜勤の勤務がある施設もあり、長時間の労働を強いられる場合もあります。長時間の勤務は一度休んで体力を戻すということができないため、かなりの体力消耗を強いられます。

勤務の例を挙げてみたいと思います。

早番・遅番・日勤・夜勤それぞれ勤務時間が異なります。夜勤も入ってくると就寝時間が日によって大きく変わってしまい、生活リズムが崩れ体に負担をかけてしまいます。

 

● 低賃金である

給料は、最低賃金が都道府県のよって違うため差がありますが、私が働いていたときは、夜勤月5回の夜勤手当を含め手取り15万程でした。(最低賃金は平均より低い都道府県です)私が働いていた頃は、国の政策として処遇改善手当が出ていましたが、実際自分自身の給料に反映されることは少なく、補助金を施設の運営に回されることが多くあり、自分の給料が改善される兆しはありませんでした。

 

続きまして、上記で介護の大変な面をを書いてきましたが、ここからは介護の魅力について書きたいと思います。

 

● お年寄りとの関わりが楽しい

お年寄りから、自分が経験したことがない貴重な話を聞くことができます。私が、実際にお年寄りの方から聞いたお話で特に貴重だなと思ったことは戦争の体験の話です。東京大空襲の話、空襲の時に防空壕に逃げB29を見た話・・戦争の恐ろしさを教えていただきました。

また、楽しい話も沢山聞かせて頂きました。旅行した話、山登りをして宝石のようなキラキラした星空を見た話、お年寄りの方は経験や知識が豊富なのでとっても勉強になります。あの有名な夏目漱石にあったことがあるという方のお話も伺うことができました。『吾輩は猫である』という作品を書いた漱石さんですが、猫があまり好きではなかったそうです。

こんな生き方をしたいなと思うような素敵な人生の先輩に沢山出会うことができました。

また、月並みですが私の援助に対してお年寄りが笑顔を見せてくれることや、『ありがとう』と言ってくれることが私の力になっていました。やりがいを感じるのはこの部分なのかなと思います。

 

● 就職、転職が簡単にできる

介護職は、経験を積むと大体の施設で通用します。常に人材不足で、どこの施設からも引くて数多なので、就職・転職が安易にできます。一つの施設に長く勤めることも良いと思いますが、転職が安易にできるので自分に合わない職場だと感じたら、安易に別の施設に移ることができるということもメリットなのではないでしょうか。同じ職場にずっと勤務しないといけないというプレッシャーは少なくて済みます。

 

● 平日休みを取りやすい、融通が利く

介護の仕事はシフト制をとっている施設が多いので、平日しかできない用事をこなせたり、子供の行事参加などで休みを取りやすいこともメリットです。また、急に体調が悪くなって休みを取りたい場合、他の職員とシフトを交換してもらうことができるので、勤務の柔軟性があり融通が利きます。

 

●まとめ

今回の記事では、介護の仕事の大変なところ・良い面それぞれをまとめて書かせていただきました。介護の仕事に興味のある方の参考に少しでもなったでしょうか?同じ介護施設にもデイサービス・グループホーム・訪問介護など・・様々な形態の施設があります。それによって勤務時間や介護施設の特徴が違うので、ご自身に合った形態の施設を選んでみるのも良いかも知れません。
最後までご覧いただきありがとうございました。

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